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HASEO〜ポートレイトナビゲーターレポート
撮影はおとぎの国の輪舞曲で -
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撮影の舞台となるメリーゴーランド
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時には自らヘア、衣装などに手を入れる
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今にも空から雪が舞い落ちそうな
2月の午後、ゲストのいなくなった
閉園後の遊園地を貸し切って
PASHA STYLEのポートレイトナビゲーター
であるフォトグラファーHASEO氏の
作品撮り撮影が行われた。
満足にセットが組めないロケーション。
時間も限られた厳しい条件の中でいかに
作品を作り上げていくのか興味は尽きない。全てのイメージはHASEO氏の頭の中にある。
特にコンテのようなものがあるわけではない。
頭の中のイメージを元に
スタイリストやヘアメイクに指示がとび、
スタッフはそれに応えていく。
一通りスタッフとイメージを共有すると
ロケ現場に。ひとりアングルを探りながら
イメージを練り上げ、撮影プランを決定していく。
ひとつひとつの判断のスピード感がすごい。
今回の作品撮りのカメラは
先日発売されたOLYMPUSのOM-D E-M1X。
OLYMPUSの威信をかけた
プロフェッショナルモデルの実力とやらを
見極める目論見もあるのかもしれない。
このロケにはOLYMPUSの方も参加されており
プロの生の声に耳を傾けていた。
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機材のコンパクトさには驚かされる
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使用ストロボはNissinのi60A、2灯のみ
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それにしても使用機材の
コンパクトさには驚かされる。
メインのボディはもちろん
ストロボもNissin i60Aを
2灯(スチール時)使うのみだ。
このシステムであのHASEO氏の
作品が作られるのかと思うと
OLYMPUS機のポテンシャルの高さを
感じずにはいられない。刻々と日が落ちていく
時間との戦いの中
いよいよ撮影本番がスタート。
全てのカットの前に
モデルとコミュニケーションを取る。
これから撮るシーンの「ストーリー」を説明し
イメージを共有し、撮る側、撮られる側が
同じ方向を感じながら
最高の形でセッションしていく。
フォトストーリーテラーHASEO氏の
作品作りのやり方なのだろう。E-M1Xの強力な手ぶれ補正の恩恵を
最大に使って、日暮れから完全な日没後まで
メリーゴーランドの放つ妖しい灯りと、
たった2灯のストロボだけで
「手持ち」での撮影が続いた…。 -
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2時間余の短い時間の中で
様々なシーンを瞬時に切り取っていく
撮影のタイムライン。
HASEO氏の中のコンセプトワーク、
事前のイメージ作りが明確に行われているから
こそだろうと想像する。
今回の撮影の仕上がりはまだ
見ることができていないが
発表された時、このバックステージの記事と
照らし合わせて作品を見ていただきたい。
定着された作品だけからは感じられない
“息遣い”を感じられるのではないだろうか。
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HASEO
APA(公益社団法人 日本広告写真家協会)正会員
PASHA STYLE ポートレイトナビゲーター
本物にこだわり、自身の作品では合成を使用せず、現地にて撮影することをポリシーとする。花は全て生花を使用、やがて朽ちてしまうからこそ写真で撮ることで色褪せず、美しい瞬間を残している。独自の世界観にて写真で物語を生み、オリジナルのストーリーを展開している。多くのファンから支持をされ、写真絵本も人気となっている。海外でも多くの賞を受賞。また、頭蓋骨に合わせた撮影技法を論理的に体系化し、撮り方やライティング本も人気となっている。
【TEXT KAWANO KIMIHIRO】 -